今年はまだ不運が続くようで、また2週間ほどの入院を余儀なくされていました。
もうすぐ退院して復帰できる見込みです。
日々の仕事から離れていったん頭を休めて、
病棟の窓の外で形を自在に変え流れ行く夏雲に目をとめるひと時が
静かな時間の価値を感じられる機会を与えてくれています。
街の喧騒や仕事のスケジュールから離れた時間は色々なことに気づかせてくれます。
新たに得た大切なもの、そして忘れかけていた大切なもの。
雑事の中で振り返る余裕を持っていなかった時間のうちに得ていた経験が
陰に陽に自分に教えてくれていた学びの数々。
周囲の環境や自分の立場が様々に変化していくなかでも、
自分を基礎づける価値観の中で維持する価値のある部分は維持し続けるべきこと。
そしてまた、スケジュールに追われることを放棄した一見無為な時間が、
次へのエネルギーを補給してくれてもいます。
少年時代以来の主エンジンであり続けてきた好奇心と探究心という電池は、
「さぁ次に何をしようか?」と考えることができる空っぽの時間で充電すべきだったようです。
実務の中での数年間、この充電を怠った故に消耗が進んでいたのかもしれません。
さて、昼間からは一転、
夜の窓の外に広がる高層ビル群には窓の明かりが消えることを知らず、
東京という大都市は途絶えることのない経済の律動を見せています。
あたかも、小休止の後に続く毎日がもう待っていることを知らせているように。